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今回の研修は「受け持ち看護師の役割について」と「看護計画立案」について学びます。
当院は固定チームナーシング制をとっており、一つの病棟に看護チームが1~3チームあります。全体的にはチームで看護していきますが、さらに患者さんごとに担当看護師をもうけています。担当看護師はその患者さんによりきめ細やかに関わっていきます。
まずは患者さんと信頼関係を作っていくこと。担当看護師として患者さんに認識してもらわないといけません。話しやすい雰囲気を作り、患者さんがいまどんなことを思い、日々病棟で過ごしているのかを知っていくことから関係を作っていきます。よく看護の世界では「傾聴する」と言いますが、話をしながら患者さんは「この看護師は話をしっかり聞ける看護師か」とこちらの態度や聞く姿勢も含め見極めているような気がします。
そのとき看護師が「話が長いな…」とか、「次の処置に行く時間だ…」など違うことが頭をかすめ上の空であったら、いくら返事が丁寧であったとしても、それは患者さんへ「筒ぬけ」なのかもしれません。
看護師がどのくらい真剣に患者さんに関わろうとし、気持ちを傾けているか、その向き合い方や姿勢が伝わると患者さんは徐々に私たちを信頼してくれる気がします。患者さんの話をしっかり受け止め傾聴できることが信頼関係を築く第一歩なのだと思います。
患者さんが私たちに不安に思っていることや、気になっていることを話してくれる「相談窓口」としての役を任せてくれたら「担当看護師として認識してもらえた」ということではないでしょうか。
そして患者さんから伝えられた情報は、なるべくチームで共有していきます。チームで共有していくと、一つひとつの情報はパズルのピースのように小さかったとしても、つなげていくと患者さんの全体像がはっきりと浮き立ってきます。
そこから看護アセスメントをし、新しい看護プランが立つ。新しい流れが展開していけたら、患者さんによりよい看護ケアが提供できると思います。
「看護計画」の立案は病態や治療方針のみを主軸にするのではなく、患者さんが発信している思いや願いも含めた大きい視点で立案していけるとよいと思います。
(ちょっと余談ですが)看護師になりたての頃、日々忙しい業務に追われ「学生の頃のように患者さんとじっくり関われたらいいのにな」と思ったことがありました。毎日仕事を覚えるのに必死で、学生の頃より患者さんの側にいく時間が少なくなったと感じていた新人時代…。でも、時間の有無や長さではなく「受け持ち看護師」をしっかり勤めることができれば、私たちは看護師となった今の方が深い洞察ができるはずだし、もっとしっかりとした看護ケアとして患者さんに還元できるはずです。
受け持ち看護師が患者さんの入院から退院までを並走するようにサポートできたら、患者さんは心強いでしょうし、その経験はきっと看護師自身の成長にもつながると思います。